「現在、障害年金を受給しているけれど、就労継続支援B型事業所に通うことはできる?」
「B型で働いて工賃(お給料)をもらうと、障害年金が止められたり減額されたりしないか不安…」
障害年金を受け取りながら「少しでも社会とつながりたい」「自分にできるお仕事をしてみたい」と考えたとき、制度の仕組みやお金のことはとても気になりますよね。制度のことをよく知らないまま「もし年金が止まったら生活できなくなる」と、一歩を踏み出せずに悩んでいる方も少なくありません。
結論からお伝えすると、障害年金をもらいながら就労継続支援B型を利用することは完全に可能(併給できる)です。これによる法律や制度上のペナルティは一切ありません。
この記事では、福祉の専門家が、障害年金とB型事業所を安心して同時に利用できる理由や、注意すべきポイントを客観的に分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、お金に関する不安がすっきりと解消され、安心して自分らしいペースで働き始める未来のイメージが持てるようになりますよ。
💡 目次
結論:障害年金をもらいながらB型事業所は利用できる!
障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)と、就労継続支援B型の利用は、どちらも制限なく同時に並行することができます。
国の法律(障害者総合支援法および年金法)において、この2つを同時に利用することを禁止・制限する規定はどこにも存在しないからです。
厚生労働省の指針でも、就労継続支援B型の対象者として「障害年金1級の受給者」や「身体・精神・発達障害等があり、一般企業での就職が困難な方」が明確に定められています。実際に、現在B型事業所に通っている方の多くが、障害年金をもらいながら自分の体調に合わせて無理なく働いています。
障害年金を受給しながらB型を利用する3つの安心ポイント
同時に利用できると分かっても、「本当にデメリットはないの?」と心配な方のために、3つの客観的な安心ポイントを解説します。
① B型の利用や工賃によって年金が打ち切られることは原則ない
B型事業所に通ってどれだけ工賃(報酬)を得ても、それが理由で障害年金が支給停止になったり、減額されたりすることは原則ありません。
B型事業所での活動は、一般的な会社のような「雇用契約」を結ばない【福祉的な就労(リハビリ)】とみなされるからです。
障害年金の審査(特に精神障害や発達障害)では「労働能力がどれくらいあるか」が重視されますが、B型事業所に通っているということは「配慮のある福祉的な環境でなければ働くことが難しい状態」の証明にもなります。そのため、通所している事実自体が年金受給にマイナスに働くことはありません。
② 年金と工賃の「ダブル収入」で生活の土台が安定する
障害年金という基礎収入に、B型事業所の工賃がプラスされることで、経済的な安心感が大きく高まります。
病気や障害を抱えながら生活する上で、お薬代や日々の生活費に少しでも余裕が生まれることは、精神的な安定に直結するからです。
B型事業所の収入(工賃)には、一般的なアルバイトのような「年金の支給停止に繋がる一律の所得制限」も基本的には適用されません。働いた分だけ、しっかりと自分の自由に使えるお金を増やすことができます。
③ 通所にかかる自己負担金(利用料)も多くは「0円」になる
障害年金をもらいながらB型事業所に通う場合、ほとんどの方が事業所に支払う利用料(福祉サービス受給の自己負担)がかかりません。
障害福祉サービスの利用料は、前年の世帯所得(本人と配偶者)に応じて上限額が決まる仕組みになっているからです。
障害年金そのものは「非課税所得(税金がかからない収入)」として扱われるため、他に大きな収入がない限り、所得の区分は「市民税非課税世帯」などになり、月々の利用料は0円(無料)になります。お金の持ち出しを心配することなく、安心して通い始めることができます。
⚠️【注意点】障害年金の更新時に気をつけるべき客観的事実
基本的には安心して利用できますが、数年ごとに訪れる「障害年金の更新(現況届の提出)」の際には、以下の1点だけ客観的な注意が必要です。
それは、主治医に書いてもらう診断書に「福祉的な配慮(B型)を受けて働いていること」を正確に記載してもらうことです。
日本年金機構の審査担当者が診断書を見たときに、単に「週4日元気に働けている」という文面だけを見てしまうと、一般企業で普通に働けていると誤解され、等級が下がってしまうリスクがゼロではないからです。
診断書を依頼する際は、医師に対して「B型事業所で、体調に合わせた急なお休みや短時間勤務などのサポートを受けながら、なんとか作業ができている」という現状をしっかり伝え、その通りに書いてもらうようにしましょう。多くのB型事業所のスタッフも、医師への伝え方の相談に乗ってくれます。
【イメージ】年金とB型工賃を合わせた広島市での生活設計
実際に障害年金をもらいながら、広島市内のB型事業所に通った場合のリアルな収入と生活のイメージを、客観的なデータを交えてご紹介します。
例えば、広島駅近くにあるB型事業所「Lookエキキタ」(2024年の平均工賃が月額約34,000円、毎日無料の温かいお弁当支給あり)を利用した場合の、月間の収入イメージは以下の通りです。
| 収入・サポートの項目 | 具体的な金額・内容の目安 |
| 障害基礎年金(2級)の受給額 | 毎月 約68,000円(2ヶ月に1回、約13.6万円支給) |
| B型事業所の工賃(Lookエキキタ例) | 毎月 約34,000円(ご本人の出勤日数や作業成果による) |
| 【毎月の合計収入】 | 合計 約102,000円 |
| 日々の食事サポート | 毎日の通所日には温かい昼食お弁当が無料(食費の節約) |
このように、障害年金(約6.8万円)にB型の平均的な工賃(約3.4万円)が加わることで、毎月10万円前後の自由になるお金が確保できるようになります。毎月の食費やお小遣いにゆとりができるだけでなく、「自分の手で生活を豊かにできている」という確かな自信を積み重ねることができます。
【事例】障害年金とB型を組み合わせて笑顔を取り戻した方の変化
「過去に一般企業で仕事が続かず、自分を責めて引きこもってしまった」という方でも、この制度の組み合わせによって穏やかな日常を取り戻しています。
【広島市内在住のNさん(20代・精神障害)の事例】
うつ病の悪化により前職を退職し、障害基礎年金2級を受給しながら自宅で療養していたNさん。「このまま一生、家から出られないのではないか」と強い不安と孤独を感じていました。
相談支援専門員のアドバイスで、「年金が減らされることはない」と知り、近隣のB型事業所を見学。まずは「週2日、午前中の1時間だけパソコン作業をする」という無理のない約束で通い始めました。当日、体調が悪くてお休みしてもスタッフが「大丈夫ですよ、無理せず休んでね」と優しく声をかけてくれたことで、プレッシャーを感じずに続けられました。
現在では週3日通えるようになり、毎月約2万5千円の工賃を獲得。 年金と合わせたダブル収入で欲しかった本や洋服を買えるようになり、生活リズムも整って前向きな笑顔を取り戻しています。
まとめ:お金の不安をなくして、まずは見学から始めてみませんか?
この記事では、「障害年金をもらいながらB型事業所は利用できる?」という疑問に対し、併給が可能である理由や、安心のポイント、更新時の注意点を客観的に解説しました。
障害年金はあなたの生活を守るための大切な権利であり、B型事業所はあなたが自分らしく一歩を踏み出すための安心できるリハビリの場です。両方を上手に活用することは、これからの安定した暮らしを作るためにとても賢く、推奨される選択肢です。
インターネットの制度の文字情報だけを眺めているよりも、「実際の事業所がどんな雰囲気で、どんな作業があるのか」をのぞいてみる方が、これからのイメージがずっと湧きやすくなります。
まずは肩の力を抜いて、気になる事業所の見学や相談の問い合わせから、安心の一歩を踏み出してみませんか?









