「現在、障害年金をもらっているけれど、就労継続支援B型事業所に通い始めたら止められてしまう?」
「仕事が続かなくて自信をなくし、B型事業所でリハビリをしたいけれど、収入面での不利益がないか心配…」
障害年金を受け取りながら「少しでも社会とつながりたい」「自分にできる作業をしてみたい」と考えたとき、年金への影響は一番気になるポイントですよね。「もし通所がきっかけで年金が打ち切られたら、生活できなくなる」と不安になり、一歩を踏み出せずに悩んでいる方も少なくありません。
結論からお伝えすると、就労継続支援B型事業所を利用しても、障害年金が止まる(支給停止になる)ことは原則ありません。 これによる法律や制度上のデメリットは一切ありませんので安心してください。
この記事では、福祉の専門家が、B型事業所に通いながら障害年金を安心して受け続けられる理由や、更新時に知っておくべき注意点を客観的に分かりやすく解説します。
結論:就労継続支援B型を利用しても障害年金は止まりません
障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)を受給しながら、B型事業所に通って工賃(お給料)を受け取ることは、国の制度上完全に認められています。
厚生労働省の指針においても、B型事業所は「障害年金1級や2級を受給しているような、一般企業での就労が困難な方」を主な対象として想定している福祉サービスだからです。
実際に、全国のB型事業所に通っている利用者の多くが障害年金を受給しています。「作業所に通い始めたから」「工賃をもらったから」という一事をもって、年金が支給停止や減額になることは法律上ありません。
B型事業所に通っても障害年金が打ち切られない「3つの理由」
なぜ、B型事業所を利用しても年金が止まらないのか、その客観的な理由を3つに分けて解説します。
① B型での活動は「福祉的なリハビリ」とみなされるから
障害年金の審査(特に精神障害や発達障害)では「労働能力がどれくらいあるか」が重視されますが、B型事業所での就労は、一般的な会社のような雇用契約を結ばない「福祉就労」に分類されます。
つまり、B型事業所に通っているという事実は、「特別な配慮やサポートがある福祉環境だからこそ作業ができている状態」の証明になります。そのため、年金の更新審査において「一般企業で配慮を受けずに働けるほど回復した」とはみなされず、むしろ受給を継続するための有利なファクト(証拠)になりやすいのです。
② B型の工賃で「所得制限」に引っかかることはまずないから
「20歳前傷病による障害基礎年金」には所得制限(扶養親族がいない場合、年収約370万円以上で半額停止、約472万円以上で全額停止)が設けられています。
しかし、B型事業所で支払われるのは「給与」ではなく「工賃(報酬)」であり、全国平均の工賃は月額約17,000円〜25,000円ほどです。
がんばって多く稼げる事業所に通ったとしても、B型の工賃だけで年間の所得制限のボーダーラインを超えることは実質的に不可能であるため、収入を理由に年金が止まる心配はありません。
③ 利用料の上限も「0円」になり、お金の負担がないから
障害年金をもらいながらB型事業所に通う場合、ほとんどの方が事業所へ支払う福祉サービスの利用料がかかりません。
障害福祉サービスの自己負担額は前年の世帯所得で決まりますが、障害年金そのものは「非課税所得(税金がかからない収入)」として扱われるからです。
他に大きな収入がない限り、所得の区分は「市民税非課税世帯」などになり、月々の利用料は0円(無料)になります。お金の持ち出しを気にせず、安心して通い始めることができます。
⚠️【失敗談から学ぶ】障害年金の更新時に気をつけるべき注意点
制度上は原則として年金は止まりませんが、数年ごとに訪れる「障害年金の更新(現況届の提出)」の際には、以下の1点だけ客観的な注意が必要です。
主治医に書いてもらう診断書の内容と、実際の作業実態のズレによって、審査に影響が出てしまうケースがあるからです。
【過去に更新手続きで焦ってしまったCさんのエピソード】
発達障害を抱え、障害基礎年金2級を受給しながらB型事業所に週4日通っていたCさん。更新の時期になり、主治医に診断書の作成を依頼しました。
医師の前で「最近は作業所へ週4日、休まず元気に通えています!」と笑顔で報告したところ、医師は診断書に「就労状況:週4日良好に勤務」とだけシンプルに記載してしまいました。年金機構の審査担当者がこれを見た際、一般企業で普通に働けていると誤解されそうになり、Cさんは慌てて「福祉的な配慮(B型)を受けている」という申立書を追加で提出する事態になってしまいました。
Cさんのように不要なトラブルを避けるためには、医師に対して「B型事業所で、体調に合わせた急なお休みや短時間勤務、スタッフの手厚いマニュアルといったサポートがあるからこそ、なんとか通えている」という現状を正しく伝え、診断書に明記してもらうことが何より大切です。
【具体例】年金をもらいながらB型に通うと収入や生活はどう変わる?
では、障害年金というベースの収入に、B型事業所の工賃がプラスされると、日々の生活はどのように変化するのでしょうか。
一例として、広島駅近くにあるB型事業所「Lookエキキタ」(2024年の平均工賃が月額約34,000円、毎日無料の温かいお弁当支給あり)を利用した場合の、客観的な収入イメージをご紹介します。
| 収入・サポートの項目 | 具体的な金額・内容の目安 |
| 障害基礎年金(2級)の受給額 | 毎月 約68,000円(2ヶ月に1回、約13.6万円支給) |
| B型事業所の工賃(Lookエキキタ例) | 毎月 約34,000円(ご本人の出勤日数や作業成果による) |
| 【毎月の合計収入】 | 合計 約102,000円 |
| 日々の食事サポート | 毎日の通所日には温かい昼食お弁当が無料(食費の節約) |
このように、年金(約6.8万円)にB型の平均的な工賃(約3.4万円)が加わることで、毎月10万円前後の自由に使えるお金が手元に確保できるようになります。
さらに、昼食費が無料になるサポートなどを活用すれば、引きこもっていた時期に比べて自由に使えるお金や食費のゆとりが大幅に増え、「自分でお金を稼いで生活を豊かにできている」という確かな自信が生まれ、生活リズムも自然と安定していきます。
【中の人の声】あなたの生活の安定を、お金と環境の両面からサポートします
B型事業所のスタッフは、障害年金をもらいながら通われる利用者さんの「生活の安定」と「心の安心」を何よりも大切にしています。
私たちは、無理をして売上を上げるための会社ではなく、あなたがプレッシャーを感じずに自分らしく過ごせる環境を作ることが仕事だからです。
「年金の更新が近くて不安」「医師にどう説明すればいい?」といった悩みがあれば、いつでもスタッフを頼ってください。必要に応じて、あなたが事業所でどのようなサポートを受けながら作業に取り組んでいるかを記した書類を一緒に準備したり、アドバイスをしたりします。
体調が悪くて予定通りに通えない日があっても、あなたを責めることは絶対にありません。経済的な基盤(年金)をしっかり守りながら、自分のペースで笑顔になれる日常を、私たちと一緒に作っていきましょう。
まとめ:お金の不安を解消して、まずは見学から始めてみませんか?
この記事では、「B型事業所の利用で障害年金は止まる?」という疑問に対し、福祉就労であるため原則として打ち切られない理由や、更新時の診断書における注意点を客観的に解説しました。
障害年金はあなたのこれからの生活を支えるための正当な権利であり、B型事業所はあなたが焦らずに社会とつながるための安心できるリハビリの場です。両方を賢く組み合わせることで、心身の健康と経済的なゆとりを両立させることができます。
インターネットの制度の文字情報を一人で眺めて悩んでいるよりも、「実際の事業所がどんな雰囲気で、どんな優しいスタッフがいるのか」をのぞいてみる方が、これからの未来がずっと明るくイメージしやすくなります。
まずは肩の力を抜いて、気になる事業所への見学や相談の問い合わせから、安心の一歩を踏み出してみませんか?









